生命保険の必要性営業に役立つ官公庁作成資料の拾い読み

インプットなくしてアウトプットなし!

⑥令和2年6月19日 関東財務局公表 「保険代理店との対話を通じて「みて、聞いて、感じた」こと。」を読みました。

 

令和2619日 関東財務局公表

「保険代理店との対話を通じて「みて、聞いて、感じた」こと。」を読みました。

http://kantou.mof.go.jp/kinyuu/pagekthp029000012.html

 

◇平成285月 改正保険業法施行により下記3点のルールが新設

①顧客に対する情報提供義務

②顧客の意向把握・確認義務

③保険募集人に対する体制整備義務

 

◇平成292月 金融庁・財務局にて約100の代理店に対しヒアリングを実施

公表資料においても「顧客本位の観点から今後も一層の取り組みが図られていくことを期待する」との結び

https://www.fsa.go.jp/news/28/hoken/20170216-1.html

 

◇令和元年10月財務局が保険代理店との新たな対話の機会を創り、保険募集の実態や体制整備の状況等に関する対話を通じて相互理解を深めることを目的に、約120社へのアンケートと約60社へのヒアリングを実施、主なポイントは下記3

①体制整備義務の履行状況

②体制整備義務の実効性

③顧客本位の業務運営

 

◇改正保険業法294条の3において、いわゆる体制整備義務が義務付けられている

保険会社向けの総合的な監督指針(Ⅱ-4–2–9)においてP社内規則、D教育・管理・指導、C監査等を通じた実態把握、A改善に向けた体制整備のPDCAサイクルを活用した継続的な改善が求められている

 

◇法令施行時に一度整備した体制について改善や見直しが十分に行われていない事例も見受けられた

要因として法令等に基づく保険募集のルールの本質をしっかりと理解していないことなどが考えられる

 

◇以下、個人的に気になった事例(代理店から聞かれた声)

・内部監査規定を定めたものの下位規定(実施要領やマニュアルなど)を規定しておらず実効性が伴っていない

・顧客との面談記録簿を改定、記載内容等の均一を図る、意向把握は最重要課題として位置付け

・比較推奨販売の適性を担保するために、保険会社・商品の内容・特性を正確に理解する必要があるため、必ずしも乗合保険会社・取扱数を増やすことが良いとは思わない

・電話募集がメインであったが、顧客苦情から、すべての契約者と面談を実施、結果、的確ないいこう把握等といった業務改善に至る

・契約後のフォローが少ないとの苦情から、顧客サポート部門でも定期的にフォロー、結果継続率の向上

 

◇以下、保険会社の担当者の立場から耳が痛い事例(代理店から聞かれた声)

・保険会社監査の指摘事項について、根拠や意義を質問しても、本社からの指示と回答するので明確な説明がない

・保険会社から提供されたチェックシートを用いて自己点検しているが、当社の実態に適していない。保険会社にも相談に乗ってほしい

・業務品質の評価について、保険会社毎に基準・水準が異なっており、判断が難しい

基準が統一化されれば保険会社の監査や指導の目線も揃い、業務品質の向上に資すると感じている

 

一方、素晴らしい事例も

・保険会社の担当者には、日頃の営業活動の中でわからない点も相談に

乗ってもらえるなど、営業実態も含めて、しっかりもらっている。また、監査指摘事項についても、改善策を一緒に検討し、より良くしていくためのアドバイスを受けている

是非見習いたいです😄

 

◇顧客本位の業務運営について

・顧客本位の業務運営に関する方針(FD宣言)を定めているのは48%(うちほぼ100%KPI(目標数値)を設定)

 

◇最後には以下のメッセージで締め括られいます

保険代理店の方々には、常に「お客様のためにできること、必要なことはなんなのか」と言う顧客本位の観点から、真剣に考えて、業務品質を高めることで、顧客に対して、より質の高い保険サービスを提供できるよう、一層の体制整備を図っていただけることを期待しています

 

 

【ご参考】平成29330日 金融庁 顧客本位の業務運営に関する原則

https://www.fsa.go.jp/news/28/20170330-1.html